機種名 2号壁掛け自動式電話機
製造年 不明
製造期間 大正15年〜昭和28年
2号自動式電話機は日本初の自動式電話機である。大正15年に2号共電式にダイヤルを追加して自動式に変更された。昭和28年から3号の技術を導入した23号へと進化していく。
初期のものはダイヤルが1号ダイヤルで、ダイヤル中央の案内ラベル部が小さいものが付いている。この電話機は3号電話機と同じ2号ダイヤルが付いている。
1号ダイヤルはA型(48V) H型(60V)の2種類があるが、ノイズの問題があるので昭和2年よりA,H共用の2号ダイヤルに変更になる。
受話器は何種類かバリエーションがあるが、2号はこのタイプが正式のもののようだ。しかし落下による破損が多かったようで、後に別のものに交換されているものも多い。2号より前からあるデルビル磁石式のものは形状が違う。この後の23号のものは上のコード接続部分が内蔵されている。
この電話機は、このタイプの一般的なイメージの電話機と違い横にクランクハンドルが付いている電話機ではないので、現在の回線環境でも利用可能である。
しかし、音質はかなり悪いため、通常使用には不向きである。特に送話機の感度はかなり悪いので、大きな声ではっきりと話す必要がある。そのため後に23号で送話機が変更になっている。
受話器は、基本的な構造は3号にも受け継がれているように、音量はそれなりにあるので使用には耐えられそうだが、音質は良くないので気軽に使うのは憚られる。
入手時は、内線用に加工されていたようで、直流用のべルに交換され、それに伴う配線の変更もされていた。
その為、ビニールコードで配線の追加をしてある。さらに、コンデンサもパンクしていたので、3号用のものに変更してある。
この時代の電話機、2号や3号機を使ってみると、4号電話機がHi-FI電話機と呼ばれたのがよくわかる。4号以降は通話に気を使うことはないが、特に2号は当時電話室を使っていた理由がわかるような気がする。
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