4号卓上式電話機



4号卓上式電話機は、1045年の終戦直後から、それまでの外国製の模倣から脱却した我が国独自の電話機として開発が開始された。そして1950年1月から3月にかけて1万台が量産試作され、丸の内局など6局によって6ヶ月間の商用試験が行われた。そして1952年より本格的に4号電話機に切り替えられていった。

開発の際は、それまでの主観的測定から測定器での測定とし、各部品の互換性も考慮された。また、時間経過や温度湿度等の条件に対して劣化が無いように、さらに、通話時のいわゆる「電話声」の解消にも多大な努力がはらわれた。そのため感度が高く、ハイ・ファイ電話と呼ばれた。


4号自動式電話機
4号自動式電話機



4号電話機も3号と同様標準色は黒であったが、他にもうすねず(灰色)、ぞうげ(白)、わかくさ(薄緑)、ふじ(薄紫)、あおたけ(水色)、えんじ(濃い赤)、もも(桃色)がある。さらに共同電話機用としてフックボタンを赤色に交換したAP型や公衆電話仕様の赤がある。

材質も、従来のフェノール樹脂(ベークライト)の他に、セルロース樹脂(プラスチック)製ものものある。卓上式の送受機は、両方ともベークライト製である。

4号電話機の頃にはすでに自動化が進んでいたが、一部に残った共電式局用に共電式電話機も用意された。共電式と自動式はダイヤル部の部品を交換することでかんたんに使用を変更できるようになっている。


4号共電式電話機
4号共電式電話機


4Fダイヤルと共電式の蓋の裏側。同じように配線できるように端子が付いている。
共電式に変更する際に必要な抵抗もついている。



参考資料


電話機技術の系統化調査

電話機のあゆみ

通信工学通俗叢書_電話加入社宅内装置

日立評論















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